peach's blog

障がい者の目線でいろんな記事を書いています。

『心タンポナーデ』を知ろう!

こんばんは!peachです。

昨日の大阪府梅田市で車が歩道に乗り上げた事故は悲しい出来事でした。               路肩に一時停車後、意識喪失して足がアクセルを踏んでしまったことから暴走につながったのではないかというニュースが流れ、今日、運転手さんの死因が『心タンポナーデ』だったということをニュースで知りました。ご冥福をお祈り申し上げます。

まだ50代前半の男性の身体を突然襲った『心タンポナーデ』とは何でしょうか?   今日は『心タンポナーデ』の話です。健康のためにお読みいただけると嬉しいです。         

 

◇心臓について

 以前に心筋梗塞の記事で、”私たちの心臓は365日休みなく体内で拍動するポンプの役割を担っている”と書きました。

心筋梗塞の記事はこちら↓

peach8888.hatenablog.com

心臓には、血液を全身に送り出すポンプとしての役割があります。           心臓は心膜(しんまく)という2枚の薄い膜に包まれており、2枚の膜のスペースは「心のう」または「心膜腔(しんまくくう)」と呼ばれています。その中は「心のう液」と呼ばれる約10~20cc程度の液体で満たされています。           「心のう液」には、心臓が摩擦なくスムーズに収縮と拡張を繰り返すことができるよう「潤滑油」としての役割があります。「心のう液」で包まれていることで、心臓を外部からの衝撃から守り、周囲からのウイルスや細菌などの病原菌が直接、心筋に悪影響をもたらすことを防いでいます。

心タンポナーデとは?

 『心タンポナーデ』とは、何らかの原因で「心のう液」が大量に、あるいは急速に増加して貯留してしまったために、心のう内圧が上昇して心臓が十分に拡張できない状態、つまり心臓が周囲の「心のう液」で抑え込まれたような状態になります。そうなると、心臓はポンプとして機能できなくなり急速に*ショック状態になる、緊急を要する疾患です。(*ショック状態:血圧が低下するため循環不全・意識障害を引き起こすこと)進行すると急速に死に至ります。                        そのため、緊急入院して(または救急外来で)「心のう液」が貯留しているスペースに向かって胸壁から針を刺して心のう液を排液します。時に一時的に柔らかなチューブを挿入する治療(心のう穿刺、心のうドレナージ)を行ってショック状態から救う必要があります。貯留している心のう液はもともとあった心のう液が増加する場合と、心臓が破れるなどして血液が貯留する場合などがあります。

◇原因は?

胸部外傷(交通事故、刺創、銃創)・大動脈解離(大動脈壁の中に血液が進入して、大動脈壁が内外二層に離開された状態をいい、ひとたび大動脈壁の中に血液が進入すると、多くの場合はきわめて短時間に大動脈の広い範囲に解離が広がります。急性大動脈解離は破裂やさまざまな臓器の血流障害が高い確率でおこり、多くは胸背部の激痛を伴って発症し、意識消失を伴う場合もあります)が心臓にまで及んだ場合・急性心筋梗塞による心破裂・心膜炎(ウイルス性・細菌性・結核性)・食道がんや肺がんなど悪性腫瘍の進行(心膜転移)・心臓カテーテル治療(狭心症心筋梗塞に対する経皮的冠動脈形成手術(PCI)や不整脈に対するカテーテルアブレーション)中に起こり得る穿孔(せんこう/心臓の血管・筋肉が破れ、血液が心膜腔に貯まる)などが原因となります。

◇症状は? 

多くのケースはショック状態に陥るため、だるさ・呼吸困難・息苦しさ・意識障害・循環不全(血圧低下)・チアノーゼが起こります。ただ、徐々に時間をかけて「心のう液」が貯留するケースでは大量になるまで無症状の場合もあります。

 

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大阪の運転手さんは、大動脈解離による突発性の『心タンポナーデ』だったそうです。運転中に心臓疾患を発症したりで意識消失すると、巻き添え事故のリスクが高くなりますので、普段から身体の状態に気を遣って何か異変を感じた際は自己判断しないで病院へ受診することをおすすめします。

長くなりましたが、お読みいただきましてありがとうございます♥       また「peach's blog」をのぞきにきていただければ嬉しいです♪

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